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2021.10.29

KOTO COFFEE ROASTERS 阪田正邦さん インタビュー

KOTO COFFEE ROASTERS 阪田正邦さん インタビュー

2019年度にJapan Coffee Roasting Championshipで日本一に輝き、オンラインショップや週末の直売会などでコーヒー豆の販売を中心に活動している阪田正邦さんは今、もっとも注目を集めるコーヒー焙煎家のひとり。2022年6月にワルシャワで行われる世界大会「World Coffee Roasting Championship」への出場を控え、日々、焙煎プロファイル構築に情熱を注いでいます。 「普段、コーヒーメーカーを使っていないので、とても新鮮な気持ちで試すことができました」という阪田さんにファウンテンコーヒーメーカーが引き出すコーヒーの味や風味、その魅力などを伺いました。

「これまでのコーヒーメーカーの構造とは一線を画す斬新的なデザインが目を引きました。キャンプなどで使われるパーコレーターのような作りで、クイジナート発祥の地、アメリカならではのコーヒーメーカーだな、と思ったのが第一印象です。早速、焙煎度合いの異なるコーヒーを数種類試してみましたが、どのコーヒーもとてもおいしく抽出することができました。実力も兼ね備えた良いコーヒーメーカーですね。私は自分の焙煎したコーヒーの品質を確認するために日に何度もカッピングをするのですが、ファウンテンコーヒーメーカーで淹れたコーヒーは、その時と同じような味や風味が出ると感じました。」

カッピングとは、コーヒーの品質や味を判断するためのテイスティングのようなもの。焙煎家やバリスタなど、特にスペシャルティコーヒーに携わる人たちは、頻繁にカッピングを行うことでコーヒーに嫌な味が出ていないか、狙った通りの風味に仕上がっているかなどを厳しくチェックする。カッピングの基本は、コーヒーに約95度の熱湯を注いで、アクを取り除き、その上澄の液体をすすって味や風味を確かめるというもの。特別な抽出技術が必要とされないシンプルを極めたコーヒーの淹れ方で、コーヒーを正当に評価することができる。

金属メッシュだから実現するダイレクトな味

カッピングを同じような味わいとは、どんな味のことを言うのでしょうか? 阪田さんに聞いてみるとこんな答えが返ってきた。 「コーヒーの味や風味がダイレクトに表れる、そんな風に表現できると思います。一般的に普及しているペーパーフィルターを使った抽出方法は、コーヒーの成分がペーパーで濾されるのが特徴です。スッキリとしたクリアな味わいになる一方で、コーヒーオイルの香りや風味が減ってしまうというデメリットがあります。 一方、金属フィルターで淹れるコーヒーはコーヒー豆に含まれるオイル成分が、濾されることなく、しっかりとコーヒーの液体に含まれます。そのオイル成分がコーヒーに溶け込むことで、まろやかさ、なめらかさ、甘味といった、高品質のスペシャルティコーヒーだけがもつ上品な風味が感じられるのです」

GOLPIE COFFEE 河合さんインタビュー

いつでもおいしいコーヒーが淹れられる。再現性の高さも大切

「抽出時間、温度が自動でコントロールされているのも、このコーヒーメーカーの良いところですね。温度、時間、コーヒーとお水の分量さえ正しくセットすれば、いつでもクオリティの高いコーヒーを淹れられます。 基本のレシピはコーヒー6gにお湯100ccを基本単位として計算してください。コーヒー30gであればお湯500cc、コーヒーをマグカップに1杯だけ飲みたいという時にはコーヒー18gにお湯300gとなります。

今回、ご提案した「かもきみ」ブレンドは、コトコーヒーロースターが3番目に開発した中深煎りのブレンドです。コーヒー豆の本来もつ甘さを思う存分引き出して、砂糖なしでもおいしく飲めるように仕上げました。秋深まりつつある11月には、ミルクをたっぷり入れて、カフェオレにしてもおいしく飲めるブレンドです。その時には、お湯の量を通常の2/3にして濃いめのコーヒーを抽出し、最後に1/3の量のミルクを注いでください。ミルクのまろやかさとコーヒーの甘さが素晴らしいハーモニーを奏でます」

GOLPIE COFFEE 河合さんインタビュー

おいしいコーヒーを淹れるために

阪田さんは、インスタグラムやnote でも積極的に「簡単においしくコーヒーを淹れる方法」を投稿している。 「私はコーヒーの豆屋さんなので、自宅でコーヒーを淹れる人にどうしたらおいしいコーヒーを飲んでもらえるかということを一生懸命考えています。コーヒーに熱湯を注いだ後、料理で使う“あくとりお玉”を使って淹れるようなユニークな方法も紹介しています。スペシャルティコーヒーというと、何か特別な抽出テクニックが必要とされるというようなイメージがつきものですが、そんなに難しく考える必要はないのではないか、というのが持論です。毎日、たくさんのコーヒーを飲みたい方には優れたコーヒーメーカーを購入することをおすすめします。安定しておいしいコーヒーを飲むための近道です」

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